ヨガと暮らしの記録

東京でヨガを学びながら、子育てをしています。

マントラ(サンスクリット語の詠唱)

今日は音について。

私がヨガの練習をする時によく行なうチャンティング。

 

チャンティングとは「詠唱する」ということ。

歌うのとも、読むのともなんとなく少し違う。

 

 

ヨガの哲学の中では、宇宙で最初に生まれたものは音だと言われている。

一定の揺らぎの振動から音が生まれたとされている。

 

私たちの周りにもたくさんの音が存在していて、

そして、それらを活用して生活をしている場面はたくさんある。

家族で暮らしている時は、その場にいなくても母が洗濯や料理をしていることが分かったし、父が野球中継を見ていることも容易に想像できた。

音は生活の中でとても大きな役割を果たしている。

 

ヨガの練習には人によっていろいろや目的や目標がある。

体系的なものだったり、精神的なものだったり。

ヨガの聖典とされているパタンジャリのヨーガスートラ(yoga sutra)Ⅰ-2には

[ yogah citta vrtti nirodhah]と書かれている。

ヨガとは心の動きを保つこと。

クリシュナマチャリア先生のご子息であるT.K.Vデシカチャー先生の解説本には

 

Yoga is the ability to direct the mind exclusively towards an object and sustain focus in that direction any distrasctions.

と解説している。

何かに集中しようとした時、常にその状態をキープしておくことはとても難しい。ヨガの練習もそうである。練習をしていても集中が途切れてしまう瞬間はよくある。それは迷いだったり、他の誘惑だったり。

 

ヨガとはサンスクリット語でつながりという意味を持つということは、

多くの人が知っていると思う。

何と繋がるかは人によって又、時と場合によっても異なる。

練習によって変わることもある。

チャンティングは音を活用することによって、他のものとのつながりをより感覚的に感じさせてくれるものだと思う。

そしてまた「場所」の雰囲気や空気感が音によって何となく印象が変わることもありますよね。

 

上記の様な哲学的な意味だけでなく、音を聴く、そして音を出すということが身体や心にとってよいことを実際に経験している人が多くいると思う。

また逆に音によって不快に感じることもあるだろう。

 

 

サンスクリット語は古代言語の一つとされ、

ヨガの教えの中では今でも大切にされている言葉である。

それは、古代に聖者さんたちが瞑想中に聴いた音とされ、聖なる音と呼ばれている。一般的にマントラと言われるものにはいろいろなものがあるが、本来はヴェーダと言われるインド重要な教えを詠唱することを指す。

それらは、高音・中音・低音の三つで構成されていて、他の楽器や音楽の様なリズムがつくこともない。ただ長い年月を経て音楽がプラスされたり、インドの宗教的な儀式の中で用いられるようになり様々なものが今は生まれている。

 

 

クリシュナマチャリアの教えの中で使われるチャンティングにはヴェーディックチャンティング以外にも短いサンスクリット語の詠唱などがある。

基本になるサンスクリットの発音は厳しく指導されていて、音の高さや長さも決まっている。

だからこそ、今でもインドのKYM(クリシュマチャリアヨガマンディラム)では先生と生徒、一対一で教える方法が守られているのだと思う。

 

またクリシュナマチャリア先生は信仰心のある生徒さんを教えるとき、その人にとっての聖音を大切にしたという。

例えばムスリムであればアラビア語を、そして聖典であるコーランの教えを利用したり、キリスト教徒であればOmの代わりにAmenを利用してヨガを指導していたそうです。日本人だったらお経も唱えられる人は多いですよね。

以前鎌倉に滞在した時に、早朝座禅会に行ったのですが、そこで聴いたお経も素敵なものでした。

 

 

まだまだ私も勉強中のチャンティング。

ヨガをしている人にもそうでない人にもぜひ一度は味わってもらいたい

経験です。

 

追記 

HPでAYUR MANTRAの一部を音声で聞けるようにしています。

ぜひ聞いてみてください。

 

 

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2013年2月チェンナイ

 

 

 

amiue-yoga.hateblo.jp